ホクレンの食品事業の歴史

1953年
(昭和28年)
日清製粉函館工場が道内初の加工貿易工場鮭や鱒の不漁で北連(現ホクレン)の畜産缶(ソーセージ、コンビーフなど)が人気上川鷹栖で全国初の飛行機による農薬散布麦などでつくる米の代用品「人造米」を政府が奨励、価格は1kg80円程度
1958年
(昭和33年)
芝浦製糖北見工場、北連(ホクレン)が斜里、日甜が美幌にビート工場をそれぞれ建設しビートの集荷合戦に
北海道経済農業協同組合連合会からホクレン農業協同組合へ改称
1962年
(昭和37年)
ホクレンがマッシュポテトの見本品を東南アジアでサンプリングし販促活動
1965年
(昭和40年)
ホクレン「とがずに炊けるお米」の札幌精米工場完成
1965年
(昭和40年)
ホクレン、ホクレンマーケット設立計画を承認。全道農協のモデル店「ホクレンマーケット」札幌市豊平区美園にオープン
1966年
(昭和41年)
ホクレン、ボランタリーチェーン体制確立に向け検討で農協ストアのSM展開も視野、ちなみに農協ストアの40年度売上高は187億円と好調
1970年
(昭和45年)
ホクレンが道産新米の2万tを放出、道産米のイメージチェンジ図り消費拡大へ
1973年
(昭和48年)
ニホンフード、三国製菓、ホクレンが出資して道産米使った米菓工場を岩見沢に建設南空知地方で農業副業にドジョウ養殖がブーム、7組合380戸で組合立ち上げ(昭和47年で30t 300万匹)
1974年
(昭和49年)
ホクレン、全農と提携して8月から道産生乳をそのまま新型ミルクタンクに入れフェリーで東京へ大量輸送(3ヵ月間で約3000t)
1978年
(昭和53年)
ホクレン、52年度の取扱高が9899億円と1兆円の大台まであと一息に
1981年
(昭和56年)
本州寒波原因で北海道の鶏卵相場、ホクレン大卸価格でMサイズ1kg425円とバカ高に、過去最高だった昭和50年3月の420円以来の最高値を更新
1983年
(昭和58年)
北見ハッカの象徴ホクレン北見ハッカ工場が閉鎖(昭和8年から50年にわたる歴史に幕)、昭和32年当時は世界の7割・2万haの作付けだったがブラジル産に押された
1988年
(昭和63年)
業務用の冷凍寿司が流行る。ホクレン三笠食品が全国発売
1993年
(平成5年)
ホクレン、ジャガイモ新品種「マチルダ」栽培普及を開始。冷凍向きで外食ホールポテトにPR
1993年
(平成5年)
ホクレン、牛乳の本州移出急増に対応するため2000tの輸送能力を持った専用高速貨物船「ほくれん丸」を就航
1999年
(平成11年)
ホクレンが米穀大手卸・神明に5000万円を出資、取引の安定化狙い
2008年
(平成20年)
イオン、三菱商事が資本業務提携。三菱がイオン発行済み株式5%超取得し筆頭株主ホクレン、農協系スーパー4社合併で存続会社のホクレン商事スタート
2009年
(平成21年)
ホクレン20年度の生乳販売量が2%増の379万tと過去最高に
2011年
(平成23年)
ホクレン道産高級ブランド米「ゆめぴりか」の作付面積を昨年の倍の1万ha、収穫量も2倍の5万tへ土倉が伊藤園と資本提携、48.8%を伊藤園が取得

見せます北海道の食文化、ホクレンふうど館完成-小樽

1992年9月

【小樽】ホクレンが旧小樽支店跡地(小樽市堺町3-18)に建設を進めてきた「ホクレン北の食と食文化の館」(愛称・ふうど館)が完成、1992年10月4日、正式オープンする。農畜産物など北海道の食(フード)と、風土に根ざした食文化を紹介しようというもので、小樽の新しい観光名所となりそうだ。

ふうど館は本館(鉄筋コンクリート2階建て延べ730平方メートル)と別館(鉄筋3階建て505平方メートル)に分れ、本館では農畜産物やオリジナル食器を販売するほか、食文化を彩る陶芸作品などを展示する。別館は喫茶店を設けるなど市民向けの多目的スペースとする。

総工費は3億3800万円。オープン当初はバーベキュー食べ放題(1000円)などのイベントも。年末年始を除き年中無休で、営業時間は午前10時から午後6時まで。

小樽はホクレンなどの前身、北海道信用販売購買農業協同組合連合会(1920年創業)発祥の地。別館の中庭には「ホクレン創業記念碑」も建立された。

小樽・ホクレンふうど館1周年記念行事*ステーキ半額

1993年9月8日

ホクレンふうど館(小樽市堺町3)は、1993年10月4日に迎える開館1周年を記念して、9月23日から館内のレストランでステーキを通常の半額で提供したり、北海道内陶芸作家の新作を展示・販売するなど記念行事を行う。

ふうど館は、ホクレン発祥の地に“創業記念館”としてオープン。北海道内産の農畜産物をはじめ、器も食文化と考え、北海道内の陶芸家の食器や花器、酒器なども展示・販売している。

記念行事では、9月23日から10月24日まで、1階レストランで北海道産牛のステーキフェアを行う。ステーキはライスやサラダなどとのセットで150グラムが1000円。200グラムで1500円に抑えている。

10月3日から11日までは、3階ホールで「北の陶、食の器展」を開く。現在、ふうど館には北海道内在住の二十数人の陶芸作家の作品を展示・販売しているが、今回は1周年記念に合わせて制作した最新作を集める。展示品は、ご飯茶わんや皿、小鉢など食器が中心。

また、10月末まで、土曜、日曜、祝日にふうど館入り口で小樽産の青果物を格安で販売する。

きょうから2周年記念フェアー*ホクレンふうど館

1994年10月

オープン2周年を迎えるホクレンふうど館(小樽市堺町3)は、1994年10月1日から2周年記念フェアーを実施する。

10月1日、2日は「稔(みの)りの秋 収穫の市」を午前10時半から午後5時まで、中庭で開催。野菜や果物、卵、乳製品、加工食品などを格安で販売する。ふうど館内のグリル「アン・ルート」では、ビーフステーキセットを500円で提供し、食事客にはコーヒーを無料サービスする。

また、10月1日から6日まで「北の陶 食の器展」を3階で催す。北海道内の陶芸作家約30窯の新作で、ちゃわんや皿、小鉢などの普段使いの器を展示、即売する。問い合わせはふうど館へ。

北海道内各地の窯の新作を一堂に集めた「北の陶芸展」

1995年10月

北海道内各地の窯の新作を一堂に集めた「北の陶芸展」が小樽市堺町のホクレンふうど館で開かれている。

ふうど館の開館3周年を記念して「北海道内の陶芸作家の発表の場に」と、地元の手宮窯の吉田明さんをはじめ、大雪窯の板東豊光さん、藤窯の中村照子さん、陶楽窯の坂口篤志さんら北海道内各地で活躍する陶芸作家18人のつぼや花瓶など約70点を展示した。

手宮洞くつの古代文字をモチーフにした吉田さんの大皿など、作品はいずれも窯元の歴史や自然を独自の作風で表現したものばかり。ふうど館では「北海道の自然に根差した作品を楽しんでもらえるはず」と話している。1995年10月7日まで。

小樽市堺町にあるホクレンふうど館の資料コーナーが観光客に人気

1997年1月

小樽市堺町にあるホクレンふうど館の資料コーナーが観光客の人気を集めている。小樽を紹介した本や新聞の切り抜きなどが閲覧でき、小樽のことがよくわかると好評だ。

ふうど館は北海道産の海産、農産物のほか、地元の陶器などを展示販売しているが、観光客から小樽の歴史について問い合わせが相次いだことから1993年、資料コーナーを設け年々資料を充実させてきた。

歴史的建造物を紹介した新聞の切り抜きや、小樽の歴史を紹介した北海道新聞販売店のPR誌など約60冊を用意。ふうど館は「観光客が短時間で小樽のことを学べます」。

北の陶芸多彩に*小樽・ホクレンふうど館*開館5周年記念し展示会

1997年10月

小樽市堺町3のホクレンふうど館は、開館5周年を記念して、ふうど館3階多目的ホールで「’97北の陶芸展」を開いている。

陶芸展には常設展示している33人の陶芸家のうち、小樽の中村興市さん、余市の五十路博之さんら27人の大皿や花瓶、オブジェなどの近作70点を展示。技巧を凝らした多彩な作品が並んでいる。入場無料。1997年10月12日まで。

ふうど館はホクレン小樽支店跡地に1992年10月にオープンした。北海道内の農畜産物や土産物の販売に加え、陶芸の常設ギャラリーも設け、北海道内各地で活躍する陶芸家の作品を展示・即売している。

札幌の陶芸家、坂口篤志さんの作品展

1998年5月

札幌の陶芸家、坂口篤志さんの作品展

坂口さんは東京生まれ。岐阜県多治見市で陶芸を学び、1980年に北海道の雰囲気にひかれて十勝管内上士幌町に移住。色合いなどで北海道を表現した花器や茶器を制作している。1989年から札幌にアトリエを構え、小樽での展覧会は今回で3回目。

展示作品は約40点。落葉松だけで焼いた作品は素朴で独特の味わい。坂口さんは「見ただけで北海道の雰囲気が伝わる作品を目指しています。多くの人に見てほしい」。無料。1998年5月5日まで。

小樽クラシックカメラクラブ(樋口寿夫代表)の第2回写真展

2000年10月

小樽クラシックカメラクラブ(樋口寿夫代表)の第2回写真展が2000年10月10日、小樽市堺町3のホクレンふうど館で始まり、市民や観光客の目を楽しませている。

7人が33点を出品。1960年代以前に製造されたカメラを使い、風景や人物を撮影している。使用したカメラの写真も一緒に飾った。

クラシックカメラの魅力は何といっても、露出などを機械に頼らず自分で合わせる面白さ。会員の熊川進さんは「いわばすべてが手作りの写真。懐かしさを感じてもらえれば」。2000年10月15日まで。

小樽、余市、倶知安の写真愛好家「フォート光友会」写真展開催

2001年11月

小樽、余市、倶知安の写真愛好家31人でつくる「フォート光友会」の写真展が、ホクレンふうど館(小樽市堺町3)のギャラリーで開かれている。

会員は60代から70代が中心で、勉強会や年に2、3回の撮影会で腕を磨いている。展示会は9回目で、全紙サイズ30点を展示した。

作品は2001年9月に撮影会を行った旭岳や小樽運河など北海道内の風景が多い。会員の田中靖子さん(58)は「コンテストではないので、技術より好きな写真を並べました」と話している。11月18日まで。

札幌市南区在住の陶芸家鈴木勝さんの作品展

2002年1月

「新春のすがすがしい香り」をテーマに、札幌市南区在住の陶芸家鈴木勝さん(38)が2002年1月4日から、小樽市堺町3のホクレンふうど館2階ギャラリーで作品展を開いている。

鈴木さんは札幌出身。医薬品卸会社勤務をへて、山口県在住の人間国宝、三輪休雪さんの陶房「三輪窯」で6年間、萩焼を学んだ。

ポプリポットなど「香り」にかかわる陶器およそ100点を展示。鈴木さんは「どんな香りに似合うか想像しながら見てほしい」と話している。入場無料。2002年1月31日まで。

小樽で手宮窯を構える陶芸家吉田明さん新作展

2003年5月

小樽市手宮3に手宮窯を構える陶芸家吉田明さん(46)の新作展が、小樽市堺町のホクレンふうど館で開かれている。

コーヒーカップやマグカップ、湯飲み、大皿など200点。一度「化粧土」を塗ってから焼き、それを粗く削り取り、再び化粧土を塗って焼く独自の工法で柔らかい質感を醸し出している。

コーヒーカップと皿のセットが3200円、マグカップ1個2500円。ふうど館では吉田さんの過去の作品のほか、北海道内40窯の作品も販売している。2003年5月31日まで。

小樽と米国の写真家32人の合同作品展

2003年8月

小樽と米国の写真家32人の合同作品展が、小樽市堺町3のホクレンふうど館で開かれている。

小樽出身で米ヘイワード市の写真学校に通っていた田村美恵子さん=横浜市在住=(55)と、小樽の知人、鈴木憲子さん(55)が呼び掛けた。小樽勢はアマチュア17人が参加した。

モノクロ写真100点が展示され、冬の小樽運河や欧州の風景、人々の日常生活の一コマなどをとらえた。2人は「撮影者の思い入れある作品がそろいました」。無料。2003年8月10日まで。

陶芸講習会が好評

2004年10月

ホクレンふうど館(小樽市堺町3)が約3年前から開いている陶芸講習会が好評だ。3連休初日の2004年10月9日も10人以上が集まり、色や文様づけの「化粧」について学んだ。

北海道内作家の作品を展示するギャラリーを持つふうど館が、多くの人に陶芸に親しんでもらおうと年に3、4回開いている。講師は北海道京極町で綿スゲ陶房を主宰する荒関雄星さん。「陶芸経験者にも、本を読んでも分からないちょっとしたコツ」(ふうど館)を伝授するのが好評の理由だ。

11回目の10月9日も荒関さんがろくろを回して実演した。参加者から「土の量は」などと細かい質問が出ていた。問い合わせ、申し込みはふうど館へ。(記事番号:naoyakiyohar5)

ホクレンふうど館 閉館*小樽で27年、建物老朽化で

2019年10月

観光スポットの小樽堺町通り商店街で土産物店などとして親しまれてきたホクレンふうど館が2019年10月30日、閉館した。北海道産食品の知名度アップを目的にホクレン発祥の地に1992年に開業したが、建物の老朽化で27年の歴史に幕を下ろした。

ふうど館はホクレンの前身「北海道信用購買販売組合聯合会」が誕生した土地に建設。鉄筋コンクリート3階建て延べ約1200平方メートルで、近年は1階で北海道内の菓子や酒を販売し、2階は陶芸作品などのギャラリー、3階は多目的ホールとして使っていた。

物品販売などの収入は2008年の2億1000万円がピークで、2018年は1億8000万円と低迷。他店との競合が激しくなる中、営業継続には大規模な改修が必要で、ホクレンは「北海道産食品の認知度向上という目的は果たした」として閉館を決めた。約1000平方メートルの土地と建物は売却し、ドラッグストアとして活用される見通し。